受験シーズン真っ只中になりましたが、今年は大学入試センター試験から大学入学共通テストに変更になり初めての試験実施になりました。コロナウィルスの感染拡大の影響で学校が休みになったりで、受験生の皆さんは大変な思いをされている事でしょう。私自身は、もう久しく試験というものから遠ざかっていますが、受験生がいらっしゃるご家庭は、受験当日に向けて体調を万全にするために家族みんなが気を使って大変な上に今年はコロナウィルス対策ですから春がくるまで気が休まることは無いでしょうね。勉強を頑張っている子どもの代わりに、合格するように神仏に祈願する方もたくさんいらっしゃる事でしょう。お守りを買われたりする方もたくさんいらっしゃるでしょう。今年の大学入学共通テストの日は、雪が降り積もる天気でしたが、試験会場の室蘭工業大学へ行く道路はいつもより綺麗に除雪されているように私は感じました。道路管理をされている方の心遣いなのかなと思って見ていました。自分に出来る事で頑張っている人を応援しているんだなと勝手に思いこみ、ひとりでニコニコしながら車を運転していました。冬場の除雪作業は雪が降れば昼夜関係なく作業をしなければなりませんし、休憩も取れずに除雪作業をされているんでしょう。大変な仕事だと思います。それでも除雪した雪が玄関先に残っているとか、来るのが遅いとか苦情があるようです。私がしなければいけない事を代わってしてくださっているにも関わらず、要求のレベルはどんどん高くなっていきます。私が除雪しなければいけない時も除雪してくださっている方がいる。これは私がしなければならない事を私の代わりにして下っている方がいるという話です。受験生の親は、我が子の合格のために頼まれもしないのに合格祈願をしたり、お守りを手に入れてくれます。子どもが夜遅くまで勉強をしていれば夜食を作ってあげたり、付き合って起きている方もいらっしゃるんじゃ無いでしょうか。親は子どもの代わりにしなければいけない事をしているわけではありません。子どもに頼まれてしている事でもありません。『拝まないときも拝んで下さっている阿弥陀さま』とは、仏様を拝みもしないような私を、たすかってくれよと拝まれている。私は、迷いの中から救われてありがたいと思っていながらも拝まないのが日常です。しかし、そんな私だからこそ迷いから覚めてくれよ。真実に出遇ってくれよと、いたり届いてくださっている真実まことの阿弥陀さま。私がしなければいけない事を代わって行ってくれることではなく、私がやろうがやるまいが勝手にはたらいて下さる。阿弥陀さまと受験生の親は一見同じ様に見えますが、受験生の親の行動は、他の子は落ちても構わないが、うちの子だけは受かってほしいという私の都合が根底にあります。しかし、『拝まないときも拝んで下さっている阿弥陀さま』は、だた真実に出遇って欲しい。あなたを迷いから救いたい、目覚めて欲しいだけで拝み続けておられます。迷いを迷いと気づかせる真実となって。
なんまんだぶ
「今月のことば」の挿絵とタイトルは、株式会社探究社および株式会社法蔵館で発行している
「ほのぼのカレンダー」から引用させていただいております。