2018年3月

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 テレビの見方が変わってきましたよね。従来のテレビ以外にもパソコンやスマホでも見ることができます。また見られるチャンネル数も格段に増えました。先日CS放送で懐かしい番組が流れていたのでついつい観てしまいました。3年B組金八先生ファイナル4時間スペシャルです。金八先生が定年退職を迎えるのですが、最後まで生徒のために奮闘する姿が描かれていました。「3年B組金八先生」の第1シリーズは、私が中学3年生の時に始まりました。ちょうどリアルな中学3年生です。今から38年前の中学生には同い年の妊娠出産はショックングなテーマでした。高校受験があるにも関わらず毎週真剣にドラマの内容に向き合いながら観ていました。金八先生のような教師になりたいと憧れたものでした。オーバーかもしれませんが、人生に大きな影響を与えているテレビ番組があると思います。私には二つある。「3年B組金八先生」は、私にとってそんな番組です。もうひとつリアルタイムで感動しながら観ていた「ふぞろいの林檎たち」というドラマがあります。落ちこぼれ大学生3人の青春を描いたドラマで、登場人物に自分を重ねてテレビの前で正座をしながらというとオーバーになるが、毎週真剣に観ていた記憶があります。同世代の生き方に共感共鳴しながら観ていました。どちらのドラマも登場人物がそれぞれに輝いていたなと思います。勉強ができるとか、運動ができるとか、可愛いとか、かっこいいとかという事ではなく、ひとりひとりの人柄が光っているんです。金八先生のクラスは性格や考え方がみんな違っている子どもたちによって一つのクラスが出来上がっている。同じ子どもはひとりもいません。ひとりひとりの子どもがみんな違う悩みや問題を抱えているんであります。そして、光り輝く何かをそれぞれに持っているんであります。タンポポはタンポポの花を咲かせます。タンポポは春が来ると綺麗な花を咲かせ、綿毛になり種が飛んでいきます。そよ風に吹かれてあんなに優雅にタネを飛ばす花って他にあるだろうか。そもそも花の名前をあまり知らない私の言う事だから知れているのだが、綿毛を摘んでフゥと息を吹きかけタネを飛ばした経験は私でも有る。花もいろいろ有るけれどタンポポにはタンポポの素晴らしさがある。タンポポじゃなければフワフワときれいに舞う綿毛を見せてくれはしないだろう。人も花もそれぞれの輝きがあり変わることのできない役割もあります。お互いにその働きや役割を認め合い、尊び合う事が大切ですね。金子みすゞさんの詩を思い出しました。
  『私と小鳥と鈴と』
 わたしが両手を広げても
 お空はちっとも飛べないが
 飛べる小鳥はわたしのように
 地べたを早くは走れない
 わたしが体をゆすっても
 きれいな音は出ないけれど
 あの鳴る鈴はわたしのように
 たくさんな歌は知らないよ
 鈴と小鳥と それからわたし
 みんな違って みんないい
みんな違っていていいのに、みんなと違うと不安になってしまう。違うものを排除してしまいそうになる。仲間は作らない。そうすると仲間じゃない人が生まれるから。
     なんまんだぶ
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