2017年2月

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 世界に影響力を持つ国のトップが変わりどのように変化していくのだろうか。私の生活は安定し保障されるだろうか?私の周辺の平和は保たれるのだろうかと、つねに我が身の安心安全を最優先に考えてしまいます。世界では今も戦争が起きています。命の危険にさらされている人がたくさんいます。全ての人が幸せになれる世の中の実現とはどうすればいいのだろうか。
 トランプアメリカ大統領はメキシコとの国境に壁を作ると言っています。移民や難民の受け入れはしない。自国の事だけで精一杯だと言います。アメリカの利益をしっかりと守ることだ第一だと言っています。そして豊かなアメリカになりアメリカ国民が喜びあえる国にしようと言っています。アメリカがよくなることが大切なんだと、しかしそれは自己中心的な考え方だと言わざるを得ません。アメリカは俺の言う事をきけないのであればお前とは仲良くできないよと、まるで仲間同士で集団をつくりボスの言う事が聴けないなら仲間外れにするぞと脅し、約束できるのかどうなんだとまるで踏み絵のような行為に見えてくる。世界の中で影響力を持つ国として自国第一主義でいいのだろうか。オバマ前大統領は昨年広島を訪れた時のスピーチで「より高い信念という名の下、どれだけ安易に私たちは暴力を正当化してしまうようになるのか。(途中省略)国家は犠牲と協力で人々が団結するストーリーをこしらえ、優れた功績を認めるようになります。しかし、自分たちとは違う人々を抑圧し、人間性を奪うため、こうしたものと同様のストーリーが頻繁に利用されたのです。」と語っています。過去の歴史を振り返ってみるとまさしくオバマ前大統領の言うとおりです。人が集まり団結をして敵対するものをつくり攻撃する。それが認められてきたのが過去の歴史です。二度と繰り返してはいけないとわかっていながらも、愛するものを守らなければならいんだ(価値観)、やられる前にやらなければならないんだという事を正当化(自己肯定)し、自国の利益(都合)を最優先にし過ちを犯してしまう。私が喜びと感じる事や、尊いものと見えてくるものは、私の都合と私のとっての利益は何なのかと判断する価値観によってのみ見えてくる。それが尊いと思ってしまう。しかし、本当に尊いものは何なのか見抜くことのできる目は、私の喜びは「貪欲(むさぼり)」「瞋恚(いかり)」「愚痴(おろかさ)」の心が満たされることによって得られているものである。しかし、それは私にとってずっと続く苦しみでしかないのだと仏さまはご覧になります。真理を通して見えてくる私の本質であります。本当に尊いことは仏さまの目、真実まことを通して見えてくる世界であり、そこに出遇えたならば価値観もかえられ、自己中心的存在であった事に目覚め、生かされていることに目覚める事ができるのです。トランプ大統領の舵取りを見ていると、他者を認めることの大切さと大変さを自身の行いを通して常に振り返ることをし続けなければいけないという事を改めて考えさせられます。 なんまんだぶ
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