2015年3月

「倶会一処」大いなるであいの世界

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 先日、急に決まった用事で東京へ行ってきました。最近の電車や地下鉄は交通系ICカードが普及し、全国の各カードが相互利用できるようになり非常に気軽に便利に乗れるようになり、私は東京の電車・地下鉄はちょっとは知っているよと言わん顔で乗ってきました。昨年、東京駅開業百年の記念Suicaが発売され購入希望者が殺到して大変なことになった交通系ICカードの相互利用は便利ですね。私はJR北海道のKitacaを持っています。実は東京駅開業百年の記念Suicaも申し込んでいます。私のようなものがいるから五百万枚というとんでもない数になったんでしょうね。JR東日本さん申し訳ありません。だけどSuicaも北海道で使えるし、実物を見てみたいので届くのを楽しみにしておきます。さて、午後の飛行機で羽田へ向かい夕刻到着の後、以前室蘭に住んでいた友達家族との再会、そして楽しい夕食とお酒をたくさんいただき本来の上京目的を果たす前にまずは楽しい時間の1日目を終了。翌日は埼玉で一番大事な用事を終え、夕食は高校時代の友人と池袋で久々の再会をし飲みましたぁ。とにかく楽しく飲みました。久しぶりに懐かしい友と東京という場所での再会。いやぁ嬉しかったですね。その場には私の娘も同行していました。娘はこのおじさんたち二人はいったいどこまで酔い潰れるんだろうと心配になったそうです。私がしっかりしておじさん二人をきちんと帰るべき場所へと導かねばと思ったようです。ご心配をいただきありがとうございました。実は春から娘は大学に進み友人の家のすぐ近くに暮らすことになりました。娘が心配だという理由を作って友人に会う機会が増えるかもしれないなと思っています。
 広島で高校時代を過ごし広島を離れてはや三十年以上、五十になって高校時代の友人と東京で酒が飲めるなんて思ってもいませんでした。友人は正月やお盆に帰省した時には、地元で暮らしている友や、久しぶりに帰省した友と、「竹原」というひとつ処で高校時代の仲間と遇っているそうです。高校時代に「竹原」という共に過ごした場所で遇う世界を持っているのであります。以前、私が帰省時期から外れて故郷へ戻った時に、地元で暮らす友や広島に住んでいる友も都合をつけて戻ってきてくれ、高校時代の恩師までも参加していただき飲み会を催してくれた事が有りました。人生において帰る場所は故郷ですね。離れていればいるほど故郷はありがたく感じます。では、『倶会一処』(ともにひとつところ=お浄土に会う)の大いなる出遇いの世界とはどんな世界なのでしょうか。思い出と共に身体の帰る場所が故郷であり、この命が還って行く場所がお浄土なのであります。「なごりおしくおもえども、娑婆の縁つきて、ちからなくしておわるときに、かの土へはまいるべきなり」(歎異抄-第九条-)「生死」の苦悩を超えて、虚しい人生で終わらない真実まことに目覚めさせていただく「浄土」とは、娑婆の縁つきて参るべき場所ではありますが、確かな生きる力を教えてくれるものであります。また遇える世界があることの有難さをおもいます。またあおうね。
      なんまんだぶ
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