最近は、電子書籍を使う事が多くなりました。電車や飛行機の移動中やちょっとした待ち時間に読めるので利用しています。紙媒体の本は重いしかさばるし持ち歩いても一冊くらいでした。電子書籍は保管する場所にも困りません。漫画コミックはシリーズで揃えると結構な量になりました。昔そろえたコミック漫画に「じゃりン子チエ」があります。ホルモン焼き屋を切り盛りする小学5年生の女の子、家庭環境は大変だが持ち前の明るさとたくましさで奮闘するチエちゃんと個性的な町の人たちが大騒動を巻き起こすお話。チエちゃんのおばあちゃんがこんな事を言う「ひもじい 寒い もう死にたい 不幸はこの順番で来ますのや」人間は寒くてお腹が空いている時はろくな事を考えない。なるほどなと感心して読んだ記憶があります。確かに寒い中での空腹はろくな事を考えません。日本は飽食の国だが、国連の発表によると、今年11月に世界人口はついに80億人を超えるそうです。2050年には97億人となるそうです。産業革命が始まった約250年前には10億人くらいだった人口が爆発的に増加し始めた。食料のほとんどを輸入に頼る日本ですが、一人当たり年間約41kgの食べ物をゴミにしています。しかし世界の貧しい国では食糧難となり食糧危機に陥っています。ウクライナがロシアの侵攻で穀物を輸出できなくなったり、異常気象で作物が収穫できなかったりと。ある人が世界の食糧事情を、一つの寿司桶に入ったお寿司をきちんと分け合うことが今の世界に求められている事だと言っていました。なるほど限られた食料で全ての人が生きていくには分け合う事が何より大事な事です。極楽では長い箸を使って向かい側の人の口に食べ物を運んであげるという。お腹が満たされれば笑顔になれるが、食べるものが無ければ奪い合う事にもなる。人口増加、政情不安、異常気象の今、世界が協力して克服しなければならない難問が山積しています。次代を担う子どもたちに明るい未来を約束できるだろうか。私の親世代は子ども時代に戦争を体験し、祖父母たちは子どもたちを命懸けで守りながら育ててきた。並大抵の苦労ではなかったでしょう。領土や資源の奪い合いで多くの命が失われていった。分け合えば争う事もないのに、自分のものにしようとするから争ってしまう。そんな中でも親は苦労の表情を見せず、子どもにはいつも笑顔で微笑んでいたんではないだろうか。今になって私もそんな事を思える様になってきた。自分の親不孝を自覚できたら、親の苦労が少し分かってきた。シンガーソングラーターのすぎもとまさが母親へ親不孝を謝る懺悔の墓参りの歌「吾亦紅(われもこう)」最近、心に響く。心に残る。心に刺さる。
……盆の休みに帰れなかった
俺の杜撰(ずさん)さ嘆いているか
あなたに あなたに 謝りたくて
仕事に名を借りたご無沙汰
あなたに あなたに 謝りたくて……
「吾亦紅」 すぎもとまさと
しかし親は、子どもがどんなに親不孝をしても、見捨てず迎えてくれる。ゆるしてくれる。ほほえみながら。
なんまんだぶ