2016年12月のことば

春を信じて 冬を生きている

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 今月もプロ野球について書きます。今シーズンのMVPにパリーグは日本ハムの大谷と、セリーグは広島の新井が選ばれた。どちらも今年のプロ野球を面白くしてくれた選手だ。表彰をされる選手は一握りだが、輝かしい功績もチーム全員で戦ってきての結果とも言えよう。また、ファンの声援が大きな力になっていたことも間違いないと思う。どのチームもチームならではの応援スタイルがある。広島カープで言えば、各選手の応援歌に合わせてスクワットをしながら応援する。これが結構楽しいのである。体を動かし大きな声を出すという非日常が気分をリフレッシュさせてくれる。その結果ごひいきチームが勝ってくれるとなお楽しい。また球場まで応援に来ようと思う。観客が増える。声援が大きくなる。選手が頑張る。試合に勝つ。また盛り上がる。という好循環を生み出すのである。こう考えてみるとファンの応援というのはプロ野球に不可欠ではないだろうか。今シーズン広島カープはセリーグ優勝を成し遂げたが、日本シリーズでは勝ちきれなかった。来シーズンの明確な目標ができた。是非頑張って欲しいと思う。来年もスクワットだ。さて、中学時代勉強が嫌いで、ほとんど本は読まなかったが漫画は読んだ。『エースをねらえ!』はよく読んだ。主人公は岡ひろみ。名前つながりが理由だと思うが、日本ハムの岡大海がバッタボックスに入る時のテーマ曲が『エースをねらえ!』の主題歌だ。なぜエースをねらえの話かというと、漫画の中で「冬来りなば春遠からじ」という言葉が、主人公岡ひろみのお父さんの口癖として出てくるんであります。人間生きていれば必ず悲しいことや辛い出来事がある。しかし、それはずっと続くのかというとそんなことはない。必ず解決することが出来るはずである。根本的な苦しみからの解放かもしれませんし、時間によって記憶が少しずつ薄れることによって苦しみが軽減されるという方法かもしれません。いずれにしても解決できない苦しみや悩みはない。真実、心理に出遇うことにより煩悩をかかえ迷い苦しんでいる私が見えてくる。明らかにされる。「春を信じて冬を生きている」暖かい生命の躍動感を感じることのできる春がやってくるのは冬を生きてきたからこそ。冬が寒く辛い季節であればあるほど、暖かい春を迎えた時の喜びはひとしおでありましょう。それは、高く飛び上がるためにはより低く構えなければならないのと同じように。低く構えれば構えるほど飛び上がれる高さは高くなっていくのであります。悩みが多く深ければ深いほど悩みが解決した時のよろこびは大きなものへとなって行きます。私が抱えている苦悩が多ければ多いほど解放された時の喜びは大きくなります。辛いことはいつまでも続かないということではなく、辛いと思っていたことも実は、全て我が心のなせる業(わざ)でありましたと観れる私に目覚める事です。
     なんまんだぶ
 春もよし、夏もよし、秋もよし、冬もよし、冬には冬の良さがありますよねぇ。
 
今月のことばについて

「今月のことば」の挿絵とタイトルは、株式会社探究社および株式会社法蔵館で発行している
「ほのぼのカレンダー」から引用させていただいております。

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