先日ビハーランド(保育所の子供たちの農園)に追加で苗を植えるというので急遽畝をたてに行った時のことです。耕運機で作業をしてほぼ終わったなと思っていた時、耕運機のボディーに埃混じりの黒っぽい点々が付いている。霧雨が降っているわけでもない。なんだろうと思いながらも作業を終え耕運機を軽トラックに乗せてよく見てみるとエンジンオイルの蓋がない。黒っぽい点々は吹き出したエンジンオイルでした。エンジンが焼きつけを起こす前に気付けて助かりました。オイルがなくなるとエンジンが壊れてしまうところでした。私は半ば諦めて新しい部品を注文すればいいやと思っていたのですが、その場に居たみんなが蓋を探してくれ無事に見つけることができました。そろそろオイル交換をしなければいけない時期だなとは思っていたので早く交換しなさいということだったのだろう。しかし、まだオイルは買いに行ってませんが。
さて、人もエンジンと同じで年齢をかさねてくると、オイルに粘度がなくなり抜けてくる。肌の脂分が抜けてハリがなくなりカサカサしてくる。潤いがなくなってくる。だんだん粘りが効かなくなってくる。どこもかしこも思うようにならなくなり無理が効かなくなってくる。ちょっと夜更かしをするとすぐ目が乾燥してしょぼしょぼしてくる。仕事が忙しくなってゆっくりする時間がなくなってくると疲れがたまる。自分の好きなことをする時間がなかなか取れなくなりイライラしてくる。するとイライラが周りに伝わり、人間関係がギスギスしてくる。心と心を通わせる潤滑油が機能しなくなる。目に見えてくる相手のしぐさひとつが気に入らなくなる。なんでそういうことになるの?どうしてわかってくれないの?何を言っているの?なぜなぜ、どうしてどうしてばかりで相手を見てしまうと、その言動、行動の全てが気に入らなくなってきます。うるおいを無くしたしょぼしょぼの心の目に見えてくる世界は、私の不平不満ばかりのままならない世界が広がってきます。しかし、うるおいのある目で見るならば、見えてくる世界が変わってくるんじゃないでしょうか。ツルツルスベスベの心と心が触れ合えば滑らかなふれあいができます。ギスギスすることもなく相手の話を、そうですかぁ~っとそのままに聴くことができる。そういう考え方もあるんだなぁ。そうなんだねぇと、うなずける世界が見えてくるのでありましょう。「でもね」「そうはいうけれどね」を繰り返しながらの日暮しをしている私には至難の技です。私には難しいけれども、うるおいの目で物事を見ると、私の都合を離れたほんとうのことが見えてくると教えられたならば、出来るだけうるおいの目で見るように心がけましょう。お肌の脂分が抜けてくるように、目が疲れてしょぼしょぼしてくるように、こころが疲れているなと感じることがあったならばなおのこと。うるおいうるおい! なんまんだぶ
「今月のことば」の挿絵とタイトルは、株式会社探究社および株式会社法蔵館で発行している
「ほのぼのカレンダー」から引用させていただいております。