北海道に住み始めて以来、途中会場の関係で一年だけお休みをしましたが、毎年続けてきた「真宗サマーキャンプ」が先日終了した。近年は7月29日30日の日程でお寺でのお泊り会形式開催しています。始めた時は市内のキャンプ場でテントを張って本当にキャンプをおこなっていたのですが、だんだんと手を抜く事、いかに少ない労力で行うかという事をめざし現在の形になってきました。実際のところ多くのみなさんに助けていただいているお陰で事故無く開催する事が出来ている訳で私の負担をみなさんで受けてくださっているだけなのです。申し訳有りません。ありがとうございます。今年は過去最高の参加者を記録しました。保育所の卒園児が毎年参加してくれるものですから年々参加者が増え、ついに70名を超えました。うれしい悲鳴をあげています。来年の事を考えるともっとスタッフを増員しなければ。
今年のキャンプの中で「アナと雪の女王」を観ました。自分の思いに正直に包み隠す事もせず生きていこうとする雪の女王エルサが歌う『Let It Go』「ありのままの姿みせるのよ」「ありのままの自分になるの」このフレーズが非常に有名になりました。「ありのまま」だから、自分勝手に好き放題にすればいいという事とは違いますね。自分に正直に、心に素直に暮らしていくという事でありましょう。しかし、ありのままの姿をみせるには勇気がいるんじゃなかと思う。隠しておきたい部分が多かれ少なかれ人にはある。ありのままの自分になるのも一歩間違えれば身勝手になってしまいそうで難しい。映画の中でもエルサは心を閉ざし氷のお城に閉じこもってしまう。さて、『このまんまの私が仏さまのお目あてであった』という今月の法語の「このまんま」は私から観た言い方。他から観るなら「そのまんま」とまります。「このまんま」は自分自身の本当の姿を私自身が知らされたという事でありましょう。ありのままに生きようとすれば欲望の生活に突き進み、貪り(むさぼり)の日々を過ごしてしまう。身勝手な生活をすればつねに他を批判し、怒りをおぼえ、愚痴(ぐち)をこぼし続ける我が身でありましたと知らされる。これほどのどうしようもない私だからこそ、迷いの世界から救わずにはおれないと、お前が目当てだと。迷いから悟りへと救わずにはおれない仏さまの真実信心をいただく事の大切さ。有難さに気付かせていただきましょう。
なんまんだぶ
今月のことばについて
「今月のことば」の挿絵とタイトルは、株式会社探究社および株式会社法蔵館で発行している
「ほのぼのカレンダー」から引用させていただいております。