2013年07月のことば

「生きている」つもりのまんま「生かされていた」私

 高校の同窓会から会報が届きました。毎年お盆の時期に開催される同窓会の案内をかねて送られて

くるものです。早いもので高校を卒業して三十年が過ぎました。同窓会の幹事は卒業して十年目、二
 
十年目と十年ごとの卒業生が担当する慣わしになっています。今年はちょうど三十年目という事で同
 
窓会の会報に、同級生のお誘いのコメントが載っておりました。とても懐かしく読ませてもらいました。
 
今年は八月十八日に開かれるとの事。自分の事は棚にあげておいて高校時代の友達はずいぶんおじさ
 
んおばさんになっているんだろうと思います。現代はSNS(ソーシャルネットワークサービス)を利
 
用すればどんなに遠くにいても簡単に連絡をとる事が出来る時代ですが、面と向かってあう方が温か
 
みが伝わるような気がします。卒業して三十年もするとクラスメイトの中にも何人かは亡くなってい
 
たりします。確かに誰しも必ずある事だとは言いながらもなかなか受け入れ難いものです。ましてや
 
自分の死などというのはもってのほかであります。
 
 最近、社会的責任もあると感じるようになり健康に注意を払いようになってきました。この春あた
 
りから朝起きて頭が内側から圧力がかかっている感覚がありました。うちにあった血圧計で測ってみ
 
ると血圧の下が高いではあり
 
ませんか。これは困ったさてどうしようかと思い、晩酌をやめてみる事にしました。一年三百六十五
 
日ほぼ毎日休む事なく飲んでおりましたが、外での付き合い以外の飲酒は休む事にしました。すると
 
高かった血圧も今ではどうにか落ち着いてきました。
 
 お酒を飲むと血管が広がり血管の末端まで血液を送るために心臓の圧をあげて血液を送りだす。そ
 
のうち酔いが醒め血管が収縮しても圧だけは下がらない。結果血圧が高くなる。そんな交感神経と副
 
交感神経をコントロール出来るようになれば心臓の動きや血圧も自分の意のままにコントロール出来
 
るようになれるのですが、自分の身体の中の事ですら思うようにならない私であります。自分で生き
 
ていると思っていたものが、自分自身ではどうにも出来ないのが現実だと教えられます。
 
 今度は社会の中で私のおかれている状況を見てみると、何かあっても簡単に誰かが私の変わりに後
 
を引継いでいけるという状況にはなっていません。わたし一人ぐらい居なくなっても問題など生じま
 
せんと言える環境をつくっておかなければいけないなと思うのですが、私はまだ大丈夫、倒れたりし
 
ませんと勝手に思いこんでいます。しかし実際に私が倒れても一時的には戸惑う事があったとしても、
 
 
いなければ居ないで物事はすすんで行くんだろうと思います。今の私のおかれている立場もまわりに
 
人がたくさん居てくれて、支えてくれているから成り立っているのであって、私が居る事で成り立た
 
 
せている世界ではありません。様々なご縁をいただきながら多くのご縁に支えられながら生かされて
 
いたんですね。
 
                                                                           なんまんだぶ
今月のことばについて

「今月のことば」の挿絵とタイトルは、株式会社探究社および株式会社法蔵館で発行している
「ほのぼのカレンダー」から引用させていただいております。

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