2016年07月のことば

「しあわせ」の中にいるのに 「しあわせ」が見えない

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 経済的に豊かな現代に生きながらも「昔は良かった」と言われる方が多くいらっしゃいます。物が豊かで快適な生活がおくれる現代ではありますが、物質的豊かさとしあわせは比例していないということですね。
 経済的な価値観で物事を見たときに他者よりも優位に立っている事で安心をしていられる事にしあわせを感じるのだろうか?自分と自分を取り巻く環境を周りの人と比べてみて経済的に裕福であればひと安心する。それがしあわせな事とだと思っていないだろうか。何をしても張り合いを持って充実した毎日を送る事ができる事にしあわせを感じる。健康で元気で風邪すらひかない強靭な体力を持っている事が何よりのしあわせであると考える。病気を患っていると旅行にも行けない何もできない。病気を患うよりも健康でいられる事が何よりのしあわせであると考える。若くして人生を終える人がいれば、あぁなんてかわいそうなんだと思ってしまう。百歳を超える長生きをして人生を終えた方がいれば、何てしあわせなことだと勝手に思ってしまう。しかし、長く生きているだけでは私たちは満足しない。健康で長生きをする事が大切であると考える。毎日の日暮らしの中で、あなたは何でもできるし、いろんなことを積極的にされて素晴らしいですねと言われれば悪い気はしない。褒められると結構うれしいものである。反対に何をやっても叱られてばかり、自分のやりたいことを常に否定されて好きなことをやれない毎日だと、なんて自分はダメなんだろうと落ち込み悩んでしまう。情けない存在だなと自分が嫌になったりします。
 私たちが人生におけるしあわせとはなんだろうかと考えた時にしあわせだとを感じる事柄は、自分の思いのままに行動することができ、お金儲けも順調で、お金に不自由することが無い生活を送ることができる。いつまでも若々しく活動的である。治療が難しい病気にはならない。病気で寝込んだりしない。そして元気で長生きができる事が何よりのしあわせだと多くの方がおっしゃいます。こんなところが私たちの日常生活の中でしあわせだな不しあわせだなと思う事ではないでしょうか。しかし、この幸せって続かないですよね。これって「生老病死」の『四苦』ですよね。仏教はすべてのものは変わっていく変わらない物は何一つないと説きます。末通って続かないからみんな病気やお金で苦しむんです。変わっていくものに変わらないでくれとしがみついて日暮らしを送るから苦しみが沸き起こってくるんです。一見幸せのために頑張っているように思えますが、私の価値観を満たしてくれたらしあわせ。そうじゃなければ不しあわせ。真理(末通って変わらない真実)に照らされたならば、苦しみの深みにドンドンはまっていく私の煩悩の姿が見えてきます。生老病死の四苦にもがき、諸行無常、一切皆苦この心理の中にありながらそれが見えていない私でありました。真実の中にあって真実が見えていない私でありました。
 なんまんだぶ
今月のことばについて

「今月のことば」の挿絵とタイトルは、株式会社探究社および株式会社法蔵館で発行している
「ほのぼのカレンダー」から引用させていただいております。

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