2020年に東京でオリンピックが開催される事に決まりました。前回のオリンピック招致では実現
出来ませんでしたが、今回イスタンブールとマドリードの三都市での最終選考にのぞんで開催地に
決定をされましたが、開催地に決まるのと決まらないのではこんなに違うのかという事を感じた事で
した。前回はリオデジャネーロが開催地になった訳ですが、東京が落選した時点でオリンピックを東
京で開催するという熱意は一気に冷め、招致活動に費やした時間とお金の責任は誰がとるんだといっ
た雰囲気になった事を思い出します。ひとたび開催地に決定するとこれからオリンピックが開催され
るまでの七年間をわくわくドキドキしながら楽しみに待つ事が出来るのであります。いったい東京の
街はこの七年間でどんな変貌をとげるのだろうか、どんな新しい出来事が起こるのだろうか。どんな
新しい建物や交通機関などが出来るのだろうか。もしかしたらリニアモーターカーが東京-名古屋間
で開業するかもしれないと勝手に想像してしまいます。日本に暮らす多くの人は七年後には私は何歳
になっている。よし、開会式を観に行くぞとか、あの競技を観るぞとか、思いをめぐらせた人は多い
と思います。そんな私も必ず東京オリンピックは観に行こうと思った一人です。あてにならないいの
ちを生かされていると常日頃言いながらも七年後に行くつもりにしているんです。東京が、日本がオ
リンピック開催地として決定をした事でこれまで景気が悪かった経済状態も明るいきざしのようなも
のを感じる事が出来たのではないでしょうか。人が明るくなれば、まわりも明るくなる。まわりが明
るくなればその中心も明るくなる。明るいとそれだけで楽しくなれるような気がする。オリンピック
がもたらす経済効果や社会的な影響というものを感じました。自分の気持ちを盛り上げてくれる出来
事、条件が整えばいとも簡単に変化する事が出来る。夢を持つ事が出来れば変わっていく事が出来る
んだなと改めて感じたオリンピック開催地決定のニュースでした。バブルが崩壊し、リーマンショッ
クがあり、東日本大震災が起こり、福島第一原発の大事故、大惨事が起こったりと社会が明るさを活
力を取り戻すきっかけを失っていた現代社会でしたが、不思議なものでオリンピックで元気を取り戻
し始めたように感じたのは私だけでしょうか。しかし、世の中は私の都合に良い時もあれば悪い時も
ある。私の都合とは私の欲望以外の何ものでもない。どこまでいっても世の中の出来事に一喜一憂し
ながら泣き笑いしながら日暮しを送らなければならない私です。己が都合を最優先の人生を歩むしか
ないのであります。そんな私に出遇わせていただき、願いが叶わないと嘆く私を見抜いて私の心のあ
りようを気付かせて下さり、そうだったなぁ、と私を心穏やかな世界へと引き戻して下さる。私を見
抜いてこそのおはたらきであります。私を取り戻す復元力は仏さま。
なんまんだぶ
今月のことばについて
「今月のことば」の挿絵とタイトルは、株式会社探究社および株式会社法蔵館で発行している
「ほのぼのカレンダー」から引用させていただいております。