2019年9月

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 最近「うんこミュージアム」なるイベントというか展示というかお楽しみ企画が開催されています。横浜で7月15日までの開催予定が好評だったようで9月いっぱいまで延長され、新たに東京お台場でも8月から始まったそうです。《MAXうんこカワイイ世界へようこそ》と「うんこ」をテーマにして楽しむという発想は現代的だなと思います。今まではメインテーマとしてあつかわれる事の無かったものが、人々を楽しませる材料になる時代なんですね。物事に対する視点や発想が変わってきているんですかね。あまり見てこなかったことに目を向けようとか、知らなかったことに目を向けようという意味で、日頃目にすることの少ない動物の中で、珍しい生態の動物などを集めて、残念な生き物、変な生き物と称して展示する企画展が開催されたりしています。夏休みの子供たちの自由研究のテーマとして持ってこいの企画展でしょう。しかし、残念な生き物と言われた動物はたまったものではありませんね。動物からしてみると生態や名前で残念と言われても大きなお世話でしょう。動物自身は困っていない訳ですから。人間が勝手にそう思って名付けているだけなんですから、決して残念ではないはずです。変な生き物と言われるのも言われる動物からしてみたら心外だなぁと言っていそうです。変だなと思うのは私のものの見方で見るからそう思うだけ、私の価値観が変だなと決めているだけですよね。その動物にしてみれば理にかなった生態のはずです。亀といえばびっくりした時などに首を甲羅の中に引っ込めてしまいますが、首が長くて甲羅の中に頭を隠すことができないナガクビガメという亀も紹介されていました。首が長すぎて大変じゃないのかなと私は勝手に思ってしまいますが、長いのにはそれなりの理由があるんでしょうね。ナガクビガメからすればほっといてくれという話ですね。私の亀に対する見方から言わせてもらうと亀の首は、キュッと甲羅に収まるもので甲羅に収まらない亀なんて亀としては残念な存在だ、変な存在だという事になってしまいます。亀にしてみれば、そんな事は余計なお世話ですね。さて、今月は亀とウサギです。亀とウサギのどちらが好きですかと尋ねられるとウサギの方が好きという方が多いのかなと思います。私もウサギなら飼ってみようかなと思いますが、亀は飼わなくてもいいかな。亀よりウサギの方がいい。亀はウサギになりたいんじゃないだろうかと勝手に想像してしまいますが、相田みつをさんの詩に、「トマトがトマトであるかぎりそれはほんものトマトをメロンに見せようとするからにせものとなる」とある様に、亀は本物の亀ですが、亀がウサギになろうとしても偽物のウサギにしかなれない。亀は亀のままで本物、ウサギはウサギにままで本物。あなたはあなたのままで本物。私は私のままで本物。私が私のままでいられる世界に出遇うことが大切ですね。そのままでいいという世界に安心します。  なんまんだぶ

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