2017年12月

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 最近読んだ本の話をちょっとご紹介します。世の中の少子化と急速な高齢社会の到来にともない地方の町が急激な変化を始めています。人が少なくなっているのと、歳をとるのとが重なって、人口全体に占める六十五歳以上の方の割合を高齢化率と言います。全国平均は26%台ですが、室蘭市は36%台に達しているそうです。高齢化率は地方へ行くほど高くなっている傾向にあります。社会的共同生活が維持できないとされる高齢化率が50%を超える状態の町の事を限界集落と言います。人が減り人口に占める高齢者の割合が高くなり、過疎化が進み街が消えていく。ここ10年、20年の間に街がどんどん消えていくそうです。町が消えるということは、その町にあるものも消えていくということになります。そうですお寺も当然のことながら町とともにその街から消えていくことになります。現在日本にはコンビニよりも多い数のお寺があるそうです。お寺の数が約七万七千ヶ寺、コンビニは約五万二千店。二万五千ほどお寺の方が多いのだそうです。比較の対象にはならないかもしれないが、現代社会はお寺をコンビニ以上に必要としているだろうか。普段はあまりお寺とつながりを持っておられない都会に暮らす方にとってお寺とのつながりといえば、お盆やお彼岸に実家に戻った際に先祖のお墓や納骨堂にお参りをするとか、親や親戚のご法事などを勤める時に顔をあわせる程度だろうか。現代のお葬式事情を見ても、家族葬ならまだしも直葬、葬儀を行わないという方も増えてきている中では、葬式もお墓も葬儀社に頼めば済ませる事ができる世の中になっています。わからないことはインターネットで検索をすればいとも簡単に知りたい情報が手に入り、ちゃんと済ませることもできるそんな世の中に於いてコンビニより多いお寺に需要はあるのか。実は既に七万七千ヶ寺のうち二万以上のお寺で住職が居ない無住寺院になっています。お寺が消えていく時代になりました。今まさに過疎の町では先祖から守り繋げてきたお寺をギリギリまで頑張って維持して行こうと努力されています。お寺の果たす役割はなんでしょうかね。何をお寺に求められますか。先祖を護って欲しい。自分のお葬式から以降のことをちゃんとみて欲しい。心豊かに力強く毎日を過ごしたい、その願いを叶えて欲しい。人それぞれあるかと思います。宗教の役割は人々を救う事です。それは決してお葬式だけをする事や、安心できる納骨場所を確保する事ではありません。安らかに日暮らしができる。幸せを感じながら暮らせる。お陰さまの人生を歩む事ができる事などでしょう。ホンモノのお寺とニセモノのお寺、何を大切にしているか見えないところのあり方でわかってきます。現代社会が求める便利なお寺は、お寺じゃなくても間に合うことばかり、そういう時代になりました。ホンモノのお寺、宗教に出遇えれば心安らかに日々の暮らしが出来るようになります。本来の役割から離れた宗教はニセモノです。
 さて、うちはどっちですかね。20年後には結果が出るでしょう。 なんまんだぶ
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