10月から室蘭市輪西町にあるコミュニティーFM放送局の「FMびゅ~」でラジオ番組をもつことになりました。本輪西・港北町を中心に蘭北地区の魅力を、地域の皆さんから過去・現在・未来に渡って語っていただくという内容の番組です。毎週火曜日夜10時から30分間となっています。月一回の番組更新になっていますので聞き逃しても次の週に聞くことができるので聞いていただきご意見ご感想など頂けましたらはげみになろうかと存じます。一緒に番組を作る仲間が二人います。ひとりは新聞販売店の社長さん、もうひとりは寺の向かいのクリニックのお医者さんです。三人は番組を始める前からの友達なんです。社長と医者と僧侶なかなか面白い組み合わせでしょう。なかなか仕事では繋がらないですよね。
さて、友人といえば先日葬儀社の友人が自社で出している新聞チラシの事を教えてくれました。ここ最近、私も気になっていた事について書いてあるチラシだったので見せてもらいました。
大切に育ててくれた母親への感謝の心を伝える最後の機会がお葬式だということを伝えたい内容のチラシでした。最近、家族葬という家族だけもしくは近しい身内だけでつとめる葬儀がよくあります。簡素にすることは素敵だと思います。しかし簡素にする質素にする事を、簡単に済ませる事と同じに考えている方が多くいらっしゃるように感じられてなりません。チラシにはこんな言葉が書かれていました。「『私のお葬式にお金なんか使わなくていいからね』それが母の口癖だった。」「あなたは私の誇りでした。」「一生懸命、考えてみます。どうすれば、あなたに喜んでもらえるのかを」「そしてね、母さん、集まってくれた人たちの前で言わせてください。あなたが、どれほど素晴らしい人であったかを。」残された人たちがこんな思いでお葬式をつとめたならば現代のお葬式事情も違っていただろうと思います。お葬式は娑婆に残る私たちが、亡き人に感謝の心を伝える場所であり、亡くなってはいますが故人が生前お世話になった方々に、「お世話になりましたひと足先に参ります」と最後のお礼をしお別れをする場所でもあります。派手にする必要はありませんが、送る者送られる者の思いや願いがきちんとこもったものであるべきです。このチラシを見ても思ったんですが、一般的に親に詫びる、親を思う時って何故だか父親ではなく母親が多いように思いませんか。このチラシの文句を読んでいたら、すぎもとまさとの「吾亦紅」が浮かんできました。親不孝を詫びる歌です。親不孝とわかるのは、親の恩がわかったから親不孝をしていたとわかるんですよね。自分がどんなに親に背こうとも裏切ろうとも親は寄り添ってくれる。仏様がそうであるように、どんな時でも親は◯ではげましてくれるんです。そうやって支えられていると元気が出てくるんです。どんなに辛い人生でも、苦悩の人生であっても乗り越え渡っていけるんですよ。否定をされない世界、そのまんまを受け入れてくれる世界に生かされている事に出遇える人生ってありがたいですね。
なんまんだぶ