毎年7月29日30日の一泊二日で「真宗サマーキャンプ」という行事を開催しています。保育所を開設してからは卒園児が参加してくれるようになり、今年の参加者はついに80人を超えその8割以上を卒園児が占めるようになってきました。毎年一年成長した姿を見せてくれる同窓会のようです。身長がグンと伸びた子、体格がしっかりとしてきた子、最初の卒園児は今年小学五年生になりました。全員を縦割りの四班に分けて二日間過ごします。大きな子が小さな子の面倒をよく見てくれます。いろいろな性格の子供達ですから、お世話の仕方も千差万別、十人十色であります。色々と手助けをしてあげる子もいれば、そばに寄り添いながらずっと見守る子もいます。どちらも素敵なサポートです。来年になるとまた一つ学年が上がってまたまた素敵なサポートを見せてくれるんでしょうね。楽しみです。こうして大きな子と一緒に過ごした小さな子は大きくなった時にまた自分より小さな子に同じことをしてあげるようになっていきます。そんな子供の一年間の成長の姿に最近やたらと感激してしまう半世紀過ぎのおじさんであります。てきぱきと物事をこなす子と、のんびりと確実に物事を進める子。むかし「スチュワーデス物語」というドラマの中で主人公の千秋がいつも言う台詞に「ドジでのろまな亀」があった。ここで言われる亀のイメージはいいところがありません。しかし、イソップ物語の「うさぎとかめ」に出てくる亀のイメージは勤勉でまじめに物事に取り組み着実に成果を成し遂げています。私たちは個々に価値観を持っています。亀についてもイメージも個々の価値観による見方ですからいいイメージものもあれば悪いイメージのものも出てきます。どちらも間違ったイメージではありません。なぜなら個々の価値観によるものの捉え方ですから。社会の変化のスピードが非常に速い現代社会においては迅速に世の中の変化に対応できる能力がたいへん重宝がられます。いわば亀よりはウサギを重宝がる傾向が強いのではないでしょうかね。相田みつをさんは『トマトがねえトマトのままでいれば ほんものなんだよ トマトをメロンにみせようとするから にせものになるんだよ みんなそれぞれに ほんものなのに 骨を折って にせものになりたがる(みんなほんもの)』という詩があります。金子みすずさんは『私が両手をひろげても、お空はちっともとべないが、とべる小鳥は私のように地面(じべた)を速くは走れない。私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、あの鳴る鈴は私のようにたくさんの唄は知らないよ。鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。(私と小鳥と鈴と)』と書かれました。でもでも、サマーキャンプに参加してくれる子供達もスタッフにとっては、テキパキと要領よくお手伝いをしてくれて、小さな子の面倒もしっかりと見てくれる子が素敵だなと思ってしまっていましたね。 なんまんだぶ
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